提言・アピール

アセアンとの共存共栄に向けて
~ 関西を“ひと”の循環の起点に ~

2015.02.27update

平成27年(2015年)2月
一般社団法人 関西経済同友会

アジアの成長と日本・関西の役割委員会

アジアは、近年、相対的に高い経済成長を実現し、世界経済の成長ドライバーとしての役割を果たしてきた。なかでも、アセアンでは、2015年末までのアセアン経済共同体(AEC)発足を控え、財・サービスの貿易や、投資、人の移動の自由化が進められている。アセアンは、域内にカンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム(CLMV)という今後、経済成長を見込むことのできる地域を抱え、AECにより、一層の経済発展も期待されている。
アセアンとわが国は、長年の政府開発援助等を通じて、緊密な関係にあり、貿易や投資を通じた経済的なつながりも年々深まっている。また、近年は各国の経済発展やLCC(格安航空会社)の就航などを背景に、同地域からの訪日旅行客も増加傾向で推移するなど、経済的なつながりは一層強まっていくことが見込まれる。
当委員会は、アセアン地域のうち、マレーシア・タイ・インドネシア・フィリピン・ベトナムの5カ国に焦点をあて、現地でのヒアリング調査を交えながら、同地域がバランスのとれた成長を維持するための課題を整理した。そのうえで、「双方向」に利益をもたらすことを念頭に、アセアンの成長と日本・関西の役割について議論を重ね、「関西ならでは」の視点から、アセアンの成長に向けた「地に足のついた」貢献のあり方を絞り込み、提言をまとめた。

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