提言・アピール

第1回 西日本経済同友会 代表者会議

2014.07.18update

平成 26 年 7 月 18 日
西日本地区18経済同友会

我々西日本の18経済同友会は、「東京一極集中の是正と地域活性化」をテーマに、第1回代表者会議を開き、東京一極集中が加速化する半面、半数の自治体が近い将来消滅する淵にたたされていることに対する強い危機感を共有した。こうした事態を打開するために、我々はまず「各地域が独自の強みや特色を活かした地域活性化策を展開し、新たな産業や雇用等を創出することで、東京一極集中と人口急減・超高齢化の流れを変え、我が国全体の持続的成長を実現する先頭に立つ」ことを決意した。同時に政府が設置する地方創生本部に対して、全府省庁の総力をあげ実効ある地域活性化策(ローカルアベノミクス)の断行を求め、以下の共同アピールをとりまとめた。

  • 「先ず隗より始めよ」
    • 我々企業・経済界は、地域活性化を牽引する役割と責任の一端を担っていることを自覚し、地域の産業・観光資源や文化的蓄積を活かし、新たな雇用を創出するなど、率先して具体的な行動を起こすことを決意する。
    • 企業は、地域拠点の開設、本社機能の一部地域移転、地域採用の拡大、多様な働き方の実現等、それぞれができることから確実に実行していく。
  • 「官民連携・広域連携の推進を」
    • 各地域においては、官民連携や自治体の枠を越えた広域連携を積極的に推進し、独自の強みを活かした地域活性化戦略(観光戦略、ブランド戦略等)を策定・実行していくべきである。この点、西日本は、広域連合、地域戦略会議、政策連携といった形で広域連携に関わる先駆的な取組みを行っている。これらの取組みから多くの成功事例を創出し、その先導役を果たすべきである。
    • また、地域の活性化には、多様な人を呼び込むことが不可欠であり、地域が一体となって“働きやすい”、“子育てしやすい”、“暮らしやすい”環境(例えば医療環境の広域整備等)を構築すると同時に、独自の産業振興や新たな雇用創出を図るなど、魅力ある地域づくりに取組まなければならない。
    • 我々企業・経済界は「民の力」を存分に発揮し、こうした地域の取組みを後押ししていく。
  • 「企業・地域の活動を後押しする環境の整備を」
    • 国は、企業や地域の自主性を重んじ、その活動を支援・後押しする政策を積極的に展開すべきである。特に、国家戦略特区の拡大や抜本的な規制緩和の推進、交通網等のインフラ整備など、地域の実情に即した真に実効性のある政策展開を求める。
    • 「ローカルアベノミクス」を具現化する地方創生本部の設置にあたっては、地域の発想や知恵を最大限に活かせる仕組みを構築するとともに、強固な司令塔機能のもと、全府省庁横断による地域再生に向けた実効ある政策が早期に具体化されることを期待する。
    • また、国は権限・財源の移譲を進め、真に地域経営を推進できる「地域主権型道州制」の実現を目指し、具体的な議論を深めるべきである。同時に首都機能の地域分散を進めるべきである。

以上