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神戸吉兆 講演会「吉兆が紡ぐ、日本文化とおもてなしの美学」を開催
2025年12月18日
大阪・関西の文化力向上

神戸吉兆 講演会「吉兆が紡ぐ、日本文化とおもてなしの美学」を開催

文化・芸術の力委員会(委員長=久保行央 トヨタモビリティ新大阪 代表取締役社長)と大阪食文化委員会(委員長=酒井朋久 サントリーホールディングス 相談役)では、12月18日、神戸吉兆 代表取締役社長 湯木喜和氏、若女将 奥野八重子氏を招き、共催講演会を実施しました。会場では、一番出汁と吸い地を味わう体験も実施。上方の味と吉兆の歴史、日本文化に根差した四季折々のおもてなし、技の継承について語り合いました。


神戸吉兆 代表取締役社長 湯木 喜和氏、若女将 奥野 八重子氏

吉兆は、湯木貞一が昭和5年(1930年)に大阪の新町で開業した。現在は分社して、東京吉兆、本吉兆、京都吉兆、神戸吉兆として営業している。神戸吉兆は、昭和40年(1965年)、大阪ロイヤルホテル内に、貞一が吉兆初のホテルテナントとして出店したのが始まりだ。

貞一は、16歳で料理修行を開始。技を手に入れた頃、江戸時代後期の松江藩主、大名茶人・松平不昧の茶会記と出会い、茶の湯の料理には日本の四季があることに気づいた。茶の湯の料理とこれまでの学びを融合させ、品格ある新しい料理を作ることを目標と定めた。
出汁は日本料理の原点だ。素材は大切である。昆布は非常に種類が多く、採れる場所により名前も用途も違う。我々は函館の真昆布を使用する。

貞一は、料理と茶の湯を人生の両輪と考えていた。戦後から数多くの茶会・茶事を開催。政財界人、数寄者と交流を重ねた。昭和62年、湯木美術館を平野町店跡地に開館。「手に入れた器に心を込めた料理を盛り付けたい」「掛け軸や花入れでお客を迎えたい」と、貞一が収集した器、茶道具や美術品を展示している。器は、いわば料理の「着物」のような存在だ。四季のうつろいに応じて器を変え、季節感を表現する。陶芸家 白井半七氏とは縁が深い。

次世代への文化の継承について、神戸吉兆では料理人が味を守っている。昨今の家庭での和食のあり方は気になっている。和食は日本人のアイデンティティだ。出汁の味、「世界の名物 日本料理」を次世代へ継承したい。