私達の取り組み
第50回関西財界セミナーを開催
2012年2月10日
関西財界セミナー(1963年~)

第50回関西財界セミナーを開催

・615名が参加。宣言を採択。


第50回関西財界セミナー2月9・10日

関西財界 原点への回帰と新たなる挑戦
~次世代に示す新しい日本の形~

関西経済同友会は、関西経済連合会との共催で、第50回関西財界セミナーを開催した。過去最多となる615人が参加し、「挑戦 日本再興 ~革新と絆でつくる経済社会~」をメインテーマに、政治・外交・安全保障、地方分権、関西の成長戦略、企業経営、人材育成のあり方などを巡り議論を行った。

初日はまず50周年記念企画として、関西財界セミナーの50年を振り返る資料映像を上映。開会挨拶では、大竹伸一 本会代表幹事が、第1回大会で松下幸之助氏が説いた自主自律の精神を紹介しつつ、当時を超える国難に直面する今、「その経営者魂を受け継ぎ、経済人こそが勇断と実行による新たな挑戦を始めるとき」と呼び掛けた。続いて森詳介 関西経済連合会会長が主催者問題提起。基調講演では防衛大学校長、東日本大震災復興構想会議議長の五百旗頭真氏から「東日本大震災と日本の再生」の演題により講演を頂いた。

9日午後と10日午前は、6つの分科会、「新“日本力”の創造」「繁栄の多極化~一極集中の是正と地方分権~」「責任ある政治、国益を守る外交、安全保障」「関西の成長戦略」「グローバリズムの深化と企業経営」「人材の多様性が支える経済の発展」で熱のこもった議論が展開された。

10日午後は、「関西財界セミナー賞2012」授与式を行い、西日本旅客鉄道に大賞を、片山商店、レンゴーに特別賞を、そして水間鉄道社長 関西佳子氏、昭和精機社長 藤浪芳子氏、パナソニック役員環境本部長 宮井真千子氏の3名に輝く女性賞を授与した。

続いて特別講演としてジャーナリストの櫻井よしこ氏から「今こそ国益を問え~日本が抱える問題への提言~」の演題により講演を頂いた。

最後に大林剛郎 本会代表幹事が2日間の討議を総括する宣言を提示、採択された。同宣言は、1963年、白浜に集った関西経済人たちは、貿易自由化という大転換期に直面し、関西財界としていかに対処すべきかを4日間にわたり議論した第1回セミナーの模様に触れ、諸制度の行き詰まり、東日本大震災からの復興という国難に直面している今こそ、50年前の先人たちの知恵とフロンティア精神に倣い、次の世代へ「新しい日本の形」を示すことが、今の世代の責務である、と訴えた。具体的には「企業は現状に甘んじることなく、リスクを取り、挑戦者の失敗を受け入れ、次に活かす企業文化を築く」「人材の多様性を重視し、幅広い人材が活躍できる場を構築するとともに、そのような人材を育てる教育を支援する」「企業は国益を顧みながらグローバル化に積極的に対応し、日本再興に寄与する」「現地の市場ニーズに融合し、同時に日本流の価値を提供する。国内ではイノベーションを続け、産業構造の転換を促し、経済を活性化させる」「関西は、環境・エネルギーや健康・医療など優位性がある産業分野を伸ばすとともに、歴史・文化など固有の地域資産、デザイン力等のソフトパワーを活用し、新たな産業創出に取り組む」「関西は日本の先頭に立って、地域が主役の活力ある社会を実現し、地域主権の時代に合った大都市のあり方を提示する」「日本再興のために政治の強いリーダーシップを求める」。そして、東北が地域主導の復興を実現できるように今後も強い絆で支援していくことを確認し、日本再興のために関西経済界が一丸となって行動していくことを誓った。