代表幹事コメント

令和5年度政府予算案の閣議決定に際して

2022.12.23update

一般社団法人 関西経済同友会
代 表 幹 事  生駒 京子

  • 本日、本予算としては過去最高を11年連続で更新する、令和5年度政府予算案が閣議決定された。総額約114兆円の大型編成となるが、令和2から4年の各年度にそれぞれ約73兆円、36兆円、32兆円の大型補正予算が組まれており、本予算の総額のみに注目して評価することに大きな意味はない。年度全体を通して、どのように使われたかについても国民が関心を持って注視することが重要だ。また、一般会計だけでなく、特別会計や、政府支出による各種基金・外郭団体等についても検証が必要だ。報道各位にも協力をお願いしたい。
  • 今回の予算案では、我が国を取り巻く安全保障環境の厳しさに鑑み、防衛関連予算が大幅に増額された。国民の生命と財産を守ることは国の最大の責務の一つであり、国の存立は国民が幸福に暮らすための大前提である。そのために必要な予算は手当てせねばならない。
  • 一方、我が国の政府債務残高が対GDP比260%を超えていることも忘れてはならない。財政健全化が叫ばれて久しいが、結果としてお題目に終わっている。民間企業であれば、個々の費用検証を疎かにして野放図に支出を膨らませれば、倒産してしまう。国会においては、与野党ともに各予算措置の意義・目的と政策間の優先順位について、審議を尽くしていただきたい。
  • 増税を巡っては国民の間にも様々な意見がある。単なる増税への賛否ではなく、あるべき税制について政府・与党・国会にとどまらず、国民的な議論が行われることを期待する。未来の世代へのツケ回しを改めるには現世代も相応の責任を背負う必要があるが、先ず大胆な歳出改革を進めなければ国民の理解は得られないことを、政府・議会は改めて認識する必要がある。

以上

代表幹事コメント