代表幹事コメント

吉野彰博士 ノーベル化学賞受賞について

2019.10.09update

代表幹事 深 野 弘 行

〇旭化成名誉フェロー吉野彰博士が今年のノーベル化学賞を受賞した。心からお祝い申し上げるとともに、関西にゆかりのある研究者の受賞を誇りに思う。

〇吉野博士が開発したリチウムイオン電池は、モバイル機器、電気自動車、医療機器、蓄電池など、今の暮らしを支える身近なものであるとともに、今後のスマート社会の実現に欠かせない基盤技術である。

〇リチウムイオン電池に関連する大学・企業が集積する関西にとって、今回の受賞は大きな励みとなる。また、国内民間企業の研究開発に光があてられたことは、産業界にとっても快挙である。

〇ただし、近年ではノーベル賞受賞者から日本の科学技術や学術・研究の将来を危ぶむ声が聞かれる。国家財政は厳しいものの、政府においては、基礎研究に対しても、世界をリードしていくに十分な予算を割くとともに、研究成果の社会実装加速に向けた政策の実行を要望する。

以上