代表幹事コメント

東日本大震災から10年の日を迎えて

2021.03.11update

代表幹事 古 市  健

○本日3月11日は、東日本大震災から10年の節目となる日である。震災は、東北地方を中心に、2万2千名を超える死者・行方不明者を出すなど、我が国に甚大な被害をもたらした。犠牲となられた方々に対しあらためて哀悼の誠を捧げる。また、地震と津波に続き発生した福島第1原発事故では多くの人々が避難を余儀なくされ、今なお近隣7市町村では、大阪市の約1.5倍の広さにあたる帰還困難区域で避難指示が出されたままである。震災はまだ終わっていない。今も様々な形で復興に向けて尽力されている全ての方々に心から敬意を表する。

○新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、政府や多くの自治体の追悼行事も規模を縮小しての実施となるが、震災の記憶を風化させてはならない。いまだ途上にある被災地の復興に一人一人が思いを寄せ、震災の教訓をあらためて強く胸に刻む日にしたい。

○我々関西も26年前に阪神淡路大震災を経験したが、この10年の間にも各地で自然災害が相次いだ。2016年の熊本地震、2018年の大阪北部地震や西日本豪雨など、大きな災害に見舞われたことは記憶に新しい。また、今後30年の間に南海トラフ地震は70~80%の確率で起きると予測されている。地球規模の気候変動に伴い台風や豪雨災害が激甚化している。こうした自然災害の脅威に対する備えを平時から整えておくことが肝要だ。

○我々経済人は、企業としての事業継続計画(BCP)の定期的な見直し・改定を怠ることなく、事業・組織のレジリエンスを高め続ける必要がある。関西経済同友会でも、自治体や地域企業の自然災害に対する備えや対策の在り方について検証し議論を続け、発信していきたい。

以上

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