代表幹事コメント

野田 新民主党代表の選出について

2011.08.29update

社団法人 関西経済同友会
代表幹事 大竹 伸一

野田氏が新民主党代表に選出された。これまで、我が国が未曾有の国難に直面する中、一貫性に欠く対応と国民不在の内向き政争により、政治の停滞を招き、多くの重要課題を置き去りにしてきた。野田新代表には、このことを真摯にうけとめ、国民から与えられた最後のチャンスと認識し、我が国のあるべきビジョンを明確に示し、国民が安心・納得できる政策を着実に実行し、政権担当能力を発揮いただきたい。

今まさに政治に求められるのは、国力を高めるとともに、世界から信頼を獲得することである。そのためには、我が国が、震災復興、電力不足、円高、株安、高い法人税、TPPをはじめとした国際化への遅れなどの多重苦に陥っている状況を一刻も早く解決する必要がある。特に、これまでほとんど成果を生み出せていない経済成長戦略を早急に実施し、産業活動の活発化による雇用不安の解消や消費改善などを実現していただきたい。

加えて、現下の政治不安定の虚をつかれ、領土問題や資源確保などにかかわる国益を喪失することがないよう、外交面においても的確に周辺国の変化などに対応していくべきである。

6年連続で首相が交代することによる、国際社会からの信用失墜をくい止めるためにも、野田新代表には、強力なリーダーシップを発揮し、国家理念を明示するとともに、諸課題の解決に全力を傾注していただきたい。そのためにも、組閣にあたっては、何度も繰り返されてきた派閥人事と決別し、国家国民の利益創出を第一義に、盤石な政権を構築していただきたい。

以上