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提言・アピール

アジアから見る日本のデジタル革命戦略
~「10年後」では遅い、「5年後」を見据え今から意識改革を~

2018.04.09update

                         一般社団法人関西経済同友会
                          デジタル革命委員会
                                アジアのデジタル革命分科会

 関西経済同友会 デジタル革命委員会 アジアのデジタル革命分科会(委員長=池田良直 日本政策投資銀行 常務執行役員 関西支店長)は、提言「アジアから見る日本のデジタル革命戦略~『10年後』では遅い、『5年後』を見据え今から意識改革を~」を取り纏めました。

 アジアの国々で「デジタル革命」と呼ばれる潮流が見られる中、日本では、「Society 5.0」に代表されるような目指すべき絵姿は描かれつつも、官民双方においてスピーディーな取組みが為されているとは言い難い。アジアでは、用いられている技術は必ずしも高度なものとは限らないものの、政府の強いリーダーシップによるスピーディーな政策運営、チャレンジ精神・ハングリー精神に富む社会背景、巨大マーケットを見据えたグローバルな企業戦略などにより、日本より進んだデジタル革命の先進事例が実現している。
 社会背景や抱える社会課題など、アジア各国と日本との種々の違いを考慮すると、いたずらに不安を煽られる必要はなく、その手法を単純に模倣すべきでもない。ただし、日本に蔓延する「総じて恵まれた社会」であることへの過度な安心感が「進化するアジアのデジタル革命からの更なる後れ」に繋がらぬよう、企業・政府各々の立場で、危機感を持って迅速に対策に取り組むべきである。
「進化するアジアのデジタル革命への危機感」をベースに、デジタル革命戦略として何をすべきかについて以下に記し、提言としたい。
1.先進地域の勢いを取り入れる
  日本企業は、アジアの先進地域が持つ特徴・強みを積極的に活用するべきである。
2.イニシアチブを握ることが可能な成長分野に力点をおく
  日本企業は、国際競争力を持ちうる強みを見極め、どのような成長市場をターゲットとするかを明確化し、その分野での取組みを強化すべきである。
3.スピーディーな政策運営を
  日本政府には、新ビジネスの障壁となる規制の緩和・見直しや、最先端技術の実証実験が可能な特区や日本版レギュラトリー・サンドボックスの早期設置・拡大、ビッグデータ活用推進に向けた環境整備を迅速に推し進めること等を求めたい。

 上記の対応に加えて、最も不可欠なのは、より本質的な課題解決に向けた意識改革である。失敗を許容する社会の醸成、創造的破壊者を育成するエコシステム形成の促進、「日本的」なビジネス慣行の発展的解消、顧客や社会のための価値創造の重視、人材育成の充実といった意識改革を他の地域に先駆けて浸透させることで、関西がアジアの先進地域に比肩する地域に成長していくことに期待したい。

以上

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