提言・アピール

デザイン思考で世界に通用する起業家が羽ばたく地域・関西へ

2017.04.17update

平成29年(2017年)4月
一般社団法人関西経済同友会
関西版ベンチャーエコシステム委員会

 関西には、起業経験のある経営者や先進的な研究開発を行っている大学や研究機関が多く存在し、起業家を生み出すポテンシャルがある。これらをネットワーク化しようとする自治体や組織の活動、民間企業によるインキュベーション施設やコーポレートベンチャーキャピタル設立の動きなどが広がりつつあり、ベンチャー支援への関心も高まっている。

 しかしながら、関西では、ベンチャー企業がまとまりをもって存在する状況には至っておらず、また、ベンチャー企業を次々生み出し、育てる生態系であるベンチャーエコシステムを備えた海外の先進地域などと比較した場合、「大きく成長する潜在力を持つベンチャー企業を見いだせていない」「大学、自治体、ベンチャーを支援する官民の組織の支援活動が、ネットワーク化されていない」「アクセラレーター(ベンチャーの支援者)、エンジェル投資家の不足、情報や投資のノウハウの共有不足」「起業家のロールモデル(ベンチャーの成功者)が目立つ存在となっていない」といった課題がある。

 一方で、関西は企業の垣根が低く、組織の枠を超えたコミュニケーションが緊密であるという強みがあり、大学・研究機関も産学交流に取り組んできた伝統がある。民間が主導しつつ、さまざまな政策課題に取り組み成果を挙げてきた実績もある。このような特長を活かし、企業、自治体、ベンチャー支援組織、大学がネットワークを作り、上記のような課題を克服するために行動し、ベンチャーエコシステムを形成することは十分可能である。

 関西を起業家にとって必要な刺激や着想が得られ、事業を拡大していくうえで面倒見の良い、頼れる地域とすることを目標とし、以下を提言する。

① デザイン思考に基づく社会的オープンイノベーション

② 人的ネットワークの形成でベンチャー支援

③ 国際的ネットワークの形成で海外展開支援

④ 地域連携組織で資金支援

⑤ リーンスタートアップと支援環境の整備

⑥ 大学連携と「デザイン思考」による人材育成

 こうした取り組みを進め、関西が起業家にとって魅力にあふれたベンチャーエコシステムを持ち、日本、そして世界から選ばれる場となることを期待したい。

以上

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