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提言・アピール

「住民が主役!!」まちあるき観光が楽しめる
大阪のまちづくりの推進を

2014.05.09update

2013年度
一般社団法人関西経済同友会

大阪まちづくり委員会 大阪活性化分科会

人口の減少が続くなか、交流人口による地域活性化がうたわれて久しい。各地では交流人口拡大のため、観光を基軸とした様々なまちづくりの取り組みが行われている。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したことで、東京においてはこの受け入れのためのハードを中心にしたインフラ整備が一気にすすむ。地域においてはこれからますます増加するであろう訪日外国人旅行客をいかに取り込むか、といったソフト面の取り組みが進み、2020年に向けて地域間競争が激化していくことが予想される。

足元の大阪を見てみると、豊かな水と美しい緑、多種多様な歴史的建築物、悠久の歴史や文化等、世界でも稀に見るポテンシャルがあるにも関わらず、それらを活かしきれていない。過去、関西経済同友会としても、そういったポテンシャルを活かした観光政策や情報発信の必要性について、提言を続けてきた。今回は、これまでの提言をさらに発展させた内容となっている。
折りしも大阪においては、2021年に関西ワールドマスターズゲームズの開催も決定しており、世界的な大型イベントを控えた今こそ、このポテンシャルを活かし、外国人を含めた内外の方々に「大阪の魅力」をいかに創造し伝えるかを真剣に検討し、観光で賑わう大阪のまちづくりを考える好機である。

観光の効果は3つあると考える。経済波及効果、文化的効果、社会的効果である。
観光産業の発展による雇用拡大などの「経済波及効果」、地域に根ざす観光素材や、お祭りや文楽・歌舞伎等の古典芸能を、異文化から来た外国人観光客等に見てもらうことで再評価され、歴史・文化保全に寄与する「文化的効果」、また、地域住民が観光に携り、地域が活性化することでいきいきとしたまちづくりに寄与する「社会的効果」である。

大阪活性化分科会では、この「3つの効果」を最大限に引き出すべく、観光によるまちづくりの方向性を、フィールドワークや先進事例調査としてのフランス(リヨン・パリ)視察を通じ、「自身の目で見て感じ」ながら議論を重ねた。居住者や来訪者が共に歓び、感動を得て交流を深めることのできるまちづくりについて提言したい。