提言・アピール等

年金制度改革に関する意見書

1998.09.01update

1998年9月 経済政策委員会

関西経済同友会 経済政策委員会(委員長=伊藤進一郎 住友電気工業 専務)は、意見書「年金制度改革に関する意見書」を取り纏めました。

提言要約

1.現在の年金制度の問題点
・不公平:世代間の負担格差、大量の未納・未加入者問題、専業主婦と働く女性の不公平が存在する。
・複雑・硬直的:公的・私的年金の行政管轄が分散し、多様化するライフスタイルに対応できていない。
・積立不足:厚生年金の報酬比例部分に350兆円に上る巨額の積立不足が生じている。
・情報開示不十分:財政実態や試算データの情報開示が未だ不十分である。

2.年金制度改革の方向
「シンプル」「フェア」「フレキシブル」「セルフヘルプ」を基本理念とする。
①基礎年金への特化と税方式化:公的年金は国民全員に最低限の老後を保障する基礎年金に特化し、財源は間接税(目的税)方式へ移行する。
②報酬比例部分の民営化:世代間扶助から離脱し、完全積立方式への移行とともに民営化する。
③私的年金の充実と税制改革:確定拠出型年金の導入やポータビリティを確保し、拠出・運用時非課税、受給時課税に一元化する。
④積立不足への対処:給付水準引下げ、在職老齢年金の拡大、総報酬制採用、賃金スライド廃止などで積立不足を圧縮し、過重な負担とならない道筋を示す。