税のあり方を考える-公正な税制で活力にあふれ歪みのない健全な社会へ-
関西経済同友会 構造改革委員会(委員長=山本雅司 大阪ガス 副社長)は、提言「税制改革に関する提言 税のあり方を考える ~公正な税制で活力にあふれ歪みのない健全な社会へ~」を取り纏めました。
提言要約
1.構造改革の中の税制改革
・目標とする社会:「効率的な社会」かつ「公正な社会」→「健全な社会」の構築
・日本の構造改革は、税制改革抜きには考えられない
2.税制改革の考え方
・同じ所得なら同じ税負担を(公正の理念):垂直的公平から水平的公平に重点を移す
・国際的に調和のとれた税負担を(中立の理念):人や企業の活動に対して国際的に中立であることが望ましい
・税制における透明性の確保を(簡素の理念):不必要な機能をなくし、制度を簡素化することで透明性を確保する
3.税の機能の見直し
(1) 財源調達機能:「法で決められた税は確実に徴収されるべきである」
(2) 社会政策機能:「弱者保護は財政によるセーフティーネットへ移行せよ」
(3) 経済政策機能:「景気対策のために税を歪めるな」
社会政策機能、経済政策機能をできるだけ簡素化して、小さな政府をつくることを前提に、財政政策で代替できるものは積極的に移していく
4.具体的な税制の見直し
(1) 直ちに手をつけるべき項目
①納税者番号制の創設
②租税特別措置の見直し(原則廃止も念頭に見直しを行う)
③法人税率の引き下げ(実効税率を40%に引き下げる)
④所得に対する課税の見直し(最高税率を50%へ引き下げる)
(2) 検討に着手すべき項目
①法人事業税の見直し(課税標準を見直し赤字法人課税もやむを得ない)
②所得税における課税最低限の見直し
③消費税の見直し
④源泉徴収制度の見直し(年末調整ぐらいは個人で行うことにより納税者意識を高める)
おわりに
・健全な税制の確立 → 民間部門の安心感増大 → 民間の潜在力発揮
・自ら痛みを伴うことを覚悟し、構造改革進展により活力ある豊かな社会の実現へ



1998年11月 構造改革委員会