提言・アピール等

都市部における土地の有効利用に向けて

1998.12.01update

1998年12月 調査企画部会

関西経済同友会 調査企画部会(座長=小林幹司 日本生命保険 副会長、南谷昌二郎 西日本旅客鉄道 社長)は、緊急提言「都市部における土地の有効利用に向けて」を取り纏めました。

はじめに
〜なぜ都市部の土地有効利用なのか〜
・真に豊かさを感じる経済社会を実現するためには、都市部の土地、特に低未利用地を、中長期的計画に基づいて継続的に高度利用していくことが必要不可欠である。
・また、低未利用地の有効利用を含め、都市部の土地の流動化と高度利用は、景気対策や金融システムの早期安定化という面からみて、短期的にも有効な政策である。こうした観点から緊急に以下を提言する。

緊急提言
[1] 土地有効利用のための時限的緊急措置
(1)「有効利用優先区」開発の推進
・自治体などの申請に基づき「有効利用優先区」を指定し、公益に資する利用について建築計画の基準の適用を弾力的に行うとともに、土地譲渡益課税の凍結や減価償却の特例等の税制優遇措置を認める。

(2) 都市機能再生推進機構(仮称)主導による土地の有効利用推進
・民間で対応できない低未利用地の先行取得・整形化や都市施設開発を行うほか、既存の組合施行型市街地再開発事業などのサポートを通じて事業の迅速化を図る。

[2] 土地有効利用のための体制整備
(1) 既存都市開発事業手続きの透明化、迅速化
・一定比率以上の住民が計画案に賛成した場合に法的手続きを開始するなど制度運用を透明にし、手続きの迅速化を図る。
(2) 土地情報の一元化
・公的機関が保持する低未利用地情報や裁判所の競売情報などを、都市機能再生推進機構(仮称)に一元化する。
(3) 土地の流動化を促進する税制優遇
・不動産取得税、特別土地保有税、地価税の撤廃や、土地譲渡益への重課措置の廃止等を行う。
(4) 定期借地権事業の推進および定期借家権の導入
・正当事由の撤廃等を含めて借地借家法を見直し、定期借地権事業の推進や定期借家権の導入を行う。