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提言・アピール等

21世紀への日本の経営モデルを求めて
~経営者のリーダーシップとイノベーションが企業を変える~

2000.05.01update

2000年5月 企業経営委員会

関西経済同友会 企業経営委員会(委員長=金田嘉行 ソニー 関西代表・常任顧問)は、提言「21世紀への日本の経営モデルを求めて ~経営者のリーダーシップとイノベーションが企業を変える~」を取り纏めました。

提言要旨

21世紀への日本の経営モデルとイノベーション
●経営者の重要な使命は、イノベーションによる新しい経済価値の創造

(1) グローバルな競争力の確保と新たなリーディング・インダストリーの育成
・大量生産、大量販売の終焉
・事業の選択と集中によるコア・コンピタンスの強化
・新しい事業機会の創出
・工業型製造業→知識情報型リーディング産業の育成

(2) ビジネス・モデルのイノベーション
①グローバルな優位性とユニークさが競争力の源泉
②供給者の論理から顧客論理へ
③ビジネス・モデルの点検とビジネス・プランの構築
④電子商取引によるディスインターメディエーション(中抜き現象)への対応
⑤アウトソーシングの導入(ファブレス、ファウンダリー)
⑥収益構造の変化(新しいビジネス・モデル)
バリューチェーンの形成と収益力増殖、ソフトやサービス、周辺からの収益採掘

(3) 経営マネジメント・モデルのイノベーション
①IT化による情報の共有化、経営理念の周知徹底
②グローバル競争でのスピーディな意思決定
③異質な人材、カルチャーの融合エネルギー
④フラットな組織と機動力のある小組織の有効性

(4) ITによるイノベーション
○ITについての2つの試算
①IT導入で自動車、金融、物流、医療、エレクトロニクス、小売りの6業種で10年後に年間20兆円の収益
②日本のIT市場は、2010年には125兆円に(因みに、現在は約30兆円)
○日本は米国に遅れているが、ポテンシャリティはある(エレクトロニクスでの例)
①ユーザーフレンドリーな商品に対する高い技術的蓄積
②キーデバイスや要素技術、システム制御のソフトウェア開発力
③いつでも、どこでも、誰とでも情報交換を容易にするブロードバンド・ネットワーク化 携帯電話が更に進化する、使い易い情報家電
④コンピューター・ゲームやアニメーションなどで実証された日本のソフト・コンテンツの高い開発力

(5) テクノロジーのイノベーション
・テクノロジー・イノベーションこそ新事業創出の原動力、ユニークさの源泉
・今後、IT、バイオ、ナノテクノロジー、安全工学、エネルギー、環境問題などへのイノベーションが重要
・産学官の協力促進、グローバル・プロジェクトへの参画

経営改革のための環境条件の整備

(1)政官界への要望
①規制改革 原則自由、イコール・フッティング、東京一極集中の是正
②連結納税制度の早期導入、ベンチャー支援(税制を含む)、官民によ
るグローバルなルールづくりへの積極的参画、専門家の養成
③次世代IT化ブロードバンドへのインフラ整備、デジタル・ディバイド対策
④雇用インフラの整備

(2) 教育界への要望
①個性や自立と自律を重視した教育
②起業家の育成
③世界共通化する英語教育の強化

(3) 経済団体の役割
①ITS、次世代IT化など、インフラ整備に対する政府への働きかけ強化
②国内外の社会経済の環境変化に対する高いアンテナ感度、状況の分析、把握と企業へのアドバイス機能
③規制改革や企業法制整備に対する政府への働きかけ、国際的ルールづくりへの積極的参画推進
④政治に対する働きかけの強化
⑤労組との新たな関係の構築

Ⅴ. 経営者、株主、顧客、従業員のパートナーシップ(一つのモデル)
●日本のめざす経営モデル:
①株主には中長期への健全な成長を期待させる株主価値を高める、選択の自由を持つ企業所有者
②従業員には:自らの意志による選択の上、夢と希望を実現するための場として、経営者との価値感の共有と、責任を共にする適度の緊張感をもつパートナーシップをつくる
③顧客:最大の利益提供者、企業からのあらゆるアウトプットに対する評価は顧客によってなされる
・株主、顧客、従業員は、経営の対立的存在ではなく、企業活動を通じ、各々の多様な価値感(幸福)を実現する目的を共有する存在
・公正な企業活動、良き企業市民、社会的存在としての責任をふまえて、企業価値の最大化をめざす
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