関西経済同友会とは

令和7年度 事業計画

2025年4月1日

いのち輝く未来社会の実現を目指す
~ EXPO2025を元年として ~

一般社団法人 関西経済同友会

1 基本認識

  • 長引く紛争や主要国での政権交代などにより国際情勢は不安定化し、気候変動や貧困などの従来の課題にも解決の目途は立っていない。AIなどの技術革新がもたらす大きな社会の変化にも直面している。
  • 2050年のわが国の人口は、2020年比で2割近く減少することが見込まれている。人口減少を前提に、将来を担う多様な人々が活躍できる社会を構築することが求められる。また、自然災害の激甚化、頻発化に備え、強靭で持続可能な都市を目指す必要がある。
  • 関西の地域総生産(GRP)の対GDPシェアは、過去50年にわたり連続的に低下している。東京一極集中が進むなか、関西が持つ強みとポテンシャルを活かし、経済の再活性化を図らなければならない。
  • EXPO2025の開催年である。引き続き機運醸成に取り組み、経済成長と社会課題の解決の両立を図るアイデアを共創・発信する場として万博を最大限活用するとともに、万博レガシーの社会実装に寄与しなければならない。

2 重点活動

(1) 未来社会のあるべき姿をデザインする

不確実性が高まる世界情勢とわが国が直面する人口減少に適応するため、社会、経済、政策の再設計に向けて議論を深め、未来社会のあるべき姿をデザインする。

(2) 魅力ある持続可能な都市への進化

ライフサイエンスやエネルギーなど関西が持つ強みを活かした新産業の創出や、自然災害に対するレジリエンスの強化などの観点から、人々を惹きつける持続可能な都市への進化を目指す。

(3) EXPO2025の成功と未来社会につながるレガシーの提言

EXPO2025の成功に尽力するとともに、社会を変革するスプリングボードとしてEXPO2025を最大限活用し、多様な人々が活躍できる未来社会につながるレガシーを提言する。

3 運営目標(イメージ図)

「会員の相互研鑽と成長を通じた提言力のさらなる向上」

4 活動計画

上記の基本認識・重点活動・運営目標に基づき、以下の委員会を設けて活動を行う。なお、今年度から調査研究、提言、実行の区分は設けない。「提言力は活動の根幹」であることを大前提としつつ、実行フェーズ、調査研究フェーズも同様に重要であることから、それぞれの委員会が、時代や情勢の変化で新たな課題に直面した場合、いつでも提言を出す、もしくは調査研究を直ちにスタートする。

(1) 全体運営(※印 令和7年度提言予定)

  1. 調査企画部会 ※
    事前復興と避難所環境の改善を中心に調査研究と提言を行う。
  2. 経済同友会連携会議
    全国の同友会と活発な交流を図り、連携を深める。
  3. 海外交流委員会
    万博関連行事、VIPからの面会要請に対応する。
  4. 国際シンポ・フォーラム企画実行委員会
    「ボストン・シンポジウム」の企画・実行を担う。
  5. MICE・IR 研究会
    MICE・IRをテーマに、講演会を含めた会員への情報提供を行う。
  6. グローバル適塾支援委員会
    グローバル適塾の会員増強ならびにカリキュラムの充実を支援する。
  7. お水汲み祭り支援委員会
    「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」の支援を通じて水都大阪の都市魅力向上に取り組む。
  8. 80周年記念事業準備委員会
    2026年の関西経済同友会設立80周年に向け、記念行事の企画・実行を担う。

(2) 懇談会

  1. 会員懇談会
    時宜を得た講師の招聘による啓発活動を行うとともに、会員相互の交流を促進する。
  2. 若手の会
    若手会員(50歳未満)の交流促進と同友会の中核人材育成の場を担う。
  3. 大阪食文化委員会
    食に関する理解を深めるとともに、食文化の体験機会を通じた会員相互の交流を促進する。
  4. カンパニー エグゼクティブズ懇談会
    次代の同友会を担う役員クラスが、同友会活動に即したテーマなどで互いに研鑽し、視座を高める。

(3) 委員会(※印 令和7年度提言予定)

未来社会のあるべき姿をデザインする

  1. 安全保障委員会
    わが国の安全保障を巡る諸問題の解決・緩和に向けた活動を行う。
  2. 教育問題委員会
    企業と大学の相互理解の場に向けた取組を実行する。
  3. 経済財政政策委員会 ※
    わが国の経済財政政策に関して広く調査・研究し、議論する。
  4. 女性リーダー塾
    女性リーダーの活躍に資する各種活動を行う。
  5. 人口減少社会委員会
    人口減少を前提に社会のあるべき姿を調査・研究し、提言につなげる。
  6. 中堅企業委員会
    特色ある事業活動や経営課題について調査し、時代に即した中堅企業の経営について議論する。

魅力ある持続可能な都市への進化

  1. カーボンニュートラル委員会 ※
    2050年カーボンニュートラルの達成のため再エネ大量導入に向けた新産業の育成とインフラ投資のあるべき姿を調査・研究する。
  2. 関西ブリッジフォーラム推進委員会
    関西の成長のために、さらなる活躍が期待される若手経営者と先輩経営者との橋渡しを推進する。
  3. グローバル・ベンチャーエコシステム委員会 ※
    関西を世界有数のベンチャーエコシステムとする活動やベンチャーの1桁アップ成長などを議論する。
  4. サーキュラーエコノミー委員会
    サーキュラーエコノミーの実現に向けた課題の調査・研究とともに、個人・企業の行動変容に資する活動を行う。
  5. スポーツ委員会
    スポーツのさまざまな側面とその価値について調査・研究する。
  6. 地域創生委員会
    地域がそれぞれの特徴を活かして自律的で持続可能な社会を創るための調査・研究を行う。
  7. 文化・芸術の力委員会
    芸術文化を学ぶとともに、地域の発展・企業イノベーションに活かすための活動を行う。

EXPO2025の成功と未来社会につながるレガシーの提言

  1. 大阪・関西EXPO委員会
    万博成功に向けた機運醸成活動を行うとともに、万博を関西の経済成長に繋げるための活動も実践する。
  2. 広域観光推進委員会
    大阪湾・瀬戸内海舟運観光による関西・西日本の成長を目指した活動を行う。
  3. 万博レガシー委員会 ※
    未来社会の実験場でのイノベーションなどの社会実装の推進をサポートする。

上記委員会がカバーしていないテーマで会員向けに情報提供が必要とされるものについては、適宜、代表幹事・事務局の自主企画として講演会や勉強会などを開催する。